rahlenproは現在Adobe Stock・BOOTH・DLsite・PIXTAの4つでイラスト素材の販売を行っています。
現在は投稿頻度も落ち着いてきたため、今回の記事では2024年内によく購入されたジャンルを振り返りつつ、傾向を掘り下げて考えていきます。
なお、各サイトで販売数の集計方法や単位が違うため、一概に比較しきれない部分もございます。何卒ご容赦ください。
Adobe Stock
- 合計 $114.92
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売上の約半数を占めています。特に”可愛い”と”不穏”が突出して売れていました。
心の動きや気持ちなど目に見えないものを視覚的に表現しているほか、抽象的でシンプルなイラストのため、映像作品やプレゼン等様々な場面で使いやすいのでしょう。
襖などパーツ系から檜舞台など背景全体までまんべんなく購入されました。
中でも寄席関係のイラストはここ以外のPIXTAでも売れ行きが良いです。
推定される原因として、需要があるのに供給量が少ないことが挙げられます。
Adobe Stock内の”和風”タグが付いたイラストは2024年12月時点で169,923件(AI生成画像を除くと143,934件)です。
しかし”寄席”だと1,283件、そこからAI生成画像を除くと368件にまで減少します。ちなみに”落語”なら2,280件(AI生成画像を除くと1,332件)です。この368件/1,332件から背景や小物を選ぶとなると、選択肢は限られてくるのではないかと思います。
自分の好きな分野のイラストを投稿しただけなのですが、改めて分析すると競争相手の少ない所だったようです。
BOOTH
- 合計 ¥20,832
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よく購入されたジャンルと銘打っていますが、実は売上の大半は下記2つの商品です。もちろん他の商品も売れているのですが、この2つは圧倒的です。
動画配信にマッチしたモチーフを扱っていることも作用したのでしょう。
背景素材 ニュース番組のスタジオ – rahlenpro – BOOTHパーツを組み合わせるだけで様々な背景が作れます。 配信背景や自作ゲームなどにぜひお使いください! ※「縦16:9を昔ご購入した方へ」は、昔「縦16:9…背景素材 ラジオのスタジオ – rahlenpro – BOOTHパーツを組み合わせるだけで様々な背景が作れます。 配信背景や自作ゲームなどにぜひお使いください! ※「縦16:9を昔ご購入した方へ」は、昔「縦16:9…
DLsite
- 合計 86件
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ジャンルが偏らないようファンタジー系や和風系のイラスト素材も販売していますが、現代の日常生活系は他と比較して売上が高めでした。
ちなみに売上が良かったのは以下の商品です。日常生活全般で扱えるような汎用性の高い素材というより、夏の季節または学校行事のような使える場面がやや限られる素材のため、この結果は予想外でした。
何にでも使えるオールマイティーな素材も良いですが、あえてそこを削り特化させるのも時には必要なのかもしれません。
同人イラストを扱うサイトであるBOOTHでは動画配信向けの素材が優勢でしたが、こちらではゲーム向けの素材の伸びが良いという結果になりました。
PIXTA
- 合計 9.11クレジット
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Adobe Stock同様、売れ行きがとても良いです。
こちらでは”キラキラ”と”はてな”が売れていました。購入されやすいイメージがサイトによって違うのが気になりますが、理由は不明です。
家具や道具を単品で描いたものが売れていました。
様々な差分をまとめて一枚の画像に合成した方が良いかと思っていましたが、ダウンロードしてすぐに貼り付けて使える利便性の高さが功を奏したのかもしれません。
まとめ
長くなりましたが、以上で終了です。
正直なところ、特段マーケティングや市場調査を行ったわけではなく、今まで引き受けたご依頼を参考にするほか自分がよく知っている・興味のあるジャンルを制作したに過ぎません。
そしてインターネット上にはrahlenproよりもずっとクオリティが高い素材が多く存在しますし、値段も他の方とはあまり変わりません。それでも継続して購入されていることから「クオリティさえ高ければ」「価格を安くすれば」「流行を把握さえすれば」自動的に売れるのではないと今回の分析で分かりました。
重要なのは自分ならではの強みや経験、例えば「専門家には及ばない知識量だが知っているジャンルがある」「頻繁に引き受けることがある」等を他者にも分かりやすい形にして発信することなのではないかと結論づけ、この記事を終えたいと思います。
- キャラクターの感情を効果線や図形などで表したイラストのこと。
各サイトで決まった名称が特に無かったためWikipediaを参考に、rahlenproでは便宜上この名称で販売しています。 ↩︎ - イラスト素材につけたタグではなく、このサイト上での簡易的な分類です。ジャンルを問わず単発で売れており傾向が掴みにくいためこのような形にしました。 ↩︎